フィックスターズと住友商事、Fixstars Amplifyのパートナー契約締結

量子コンピューティング技術を活用し、物流課題解決に向け、実運用を開始

マルチコアCPU/GPU/FPGAを用いた高速化技術のグローバルリーダーである株式会社フィックスターズ（東証プライム：3687、代表取締役社長 CEO：三木 聡）は、住友商事株式会社（東証プライム：8053、代表取締役 社長執行役員 CEO：兵頭 誠之）と、量子コンピューティングクラウド「Fixstars Amplify」のパートナー契約を締結し、物流倉庫での実運用を開始したと発表しました。国内外のロジスティックサービス、物流センターを展開する住友商事と共に、物流業界の課題解決に貢献すべく、Fixstars Amplifyを使ったシステムの普及を目指します。

Fixstars Amplify（https://amplify.fixstars.com/）は、フィックスターズと株式会社Fixstars Amplifyが開発・運用する量子コンピューティングクラウドサービスです。カナダのD-Wave Systems Inc.が開発した量子コンピュータなど、「組合せ最適化問題」と呼ばれる計算に特化した専用マシン「イジングマシン」を実行するシステムが効率的に開発・運用できます。実用性の高い量子コンピュータが新たに登場した時には、開発済みのシステムがその計算能力を活用できるよう、スムーズに切り替えられることをコンセプトにしています。

フィックスターズと住友商事は、2020年より共同研究（※）を通じて、イジングマシンを使ったPoC（概念実証）をしてきた実績があります。この活動を通じて、量子コンピュータを含むイジングマシンを効率的に実行できるFixstars Amplifyを高く評価いただき、パートナー契約を締結することとなりました。フィックスターズグループはFixstars Amplifyの開発と技術サポートを通じて、住友商事が目指す物流業界向けのシステムの開発・導入を支援します。住友商事グループ会社の株式会社ベルメゾンロジスコでの実稼働を先駆けに、現場で働く作業員とマネジメント職の双方にとって扱いやすいシステムの普及を目指します。

Fixstars Amplifyが効率的な計算を実現する組合せ最適化問題は、人員配置計画の最適化や配送経路探索などへの応用が期待されています。こうした問題を扱うシステムでは、最適化条件をもとに計算された結果が、日々移り変わる実業務の現場にすぐに適用出来るか、制約のある業務環境のニーズに応える仕組みになっているかが課題となります。最適配置によるコスト削減効果のみならず、現場の作業員に寄り添った働きやすい職場の実現が求められます。フィックスターズグループの高速に計算する技術力と、住友商事の物流業界の知見・運用ノウハウを組み合わせて、量子コンピュータ時代を見据えたシステムの開発・導入を加速してまいります。

※研究開発・社会実装・評価は、内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術」(管理法人:国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構)の一環として実施
https://www.fixstars.com/ja/services/cases/amplify-logistics

株式会社フィックスターズについて

フィックスターズは、”Speed up your Business” をコーポレートメッセージとして掲げるテクノロジーカンパニーです。マルチコアプロセッサを効率的に利用するためのソフトウェアの並列化および最適化と、省電力かつ高速IOを実現する新メモリ技術を活用したアプリケーションの高速化を通じて、医療、製造、金融、エンターテインメントなど、様々な分野のお客様のビジネスを加速し、グリーンITを実現しています。
https://www.fixstars.com/ja/

住友商事株式会社について

住友商事は、全世界に展開するグローバルネットワークとさまざまな産業分野における顧客・パートナーとの信頼関係をベースに、多様な商品・サービスの販売、輸出入および三国間取引、さらには国内外における事業投資など、総合力を生かした多角的な事業活動を展開しています。https://www.sumitomocorp.com/ja/jp