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量子アニーリングクラウド「Fixstars Amplify」のハッカソンを開催
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量子アニーリングクラウド「Fixstars Amplify」のハッカソンを開催

2021-02-17
プレスリリース

組合せ最適化問題のアプリ開発に賞金総額100万円

マルチコアCPU/GPU/FPGAを用いた高速化技術のグローバルリーダーである株式会社フィックスターズ(東証1部:3687、代表取締役社長 CEO:三木 聡)は2月17日、量子アニーリングマシンを実行するためのクラウド基盤「Fixstars Amplify」を使ったアプリケーション開発を競うハッカソンの参加者募集を始めました。組合せ最適化問題*1を解く専用マシンである量子アニーリング/イジングマシン*2を応用するアイデアを広く募ります。2月28日まで参加登録を受け付け、3月31日までアプリの開発をします。参加条件はアプリのソースコードを公開することで、賞金総額は100万円です。

ハッカソンの参加登録は2月28日まで

Fixstars Amplifyハッカソンのウェブサイト:https://amplify.fixstars.com/hackathon00

量子アニーリングマシンなど、イジング模型と呼ばれる数理モデルを使って組合せ最適化問題を解くイジングマシンが各社で開発されています。当初は、扱える組合せ最適化問題の規模を表すビット数が少なく、実際の社会課題に適用するのが難しいのが実態でしたが、性能の向上によって既に実問題が解ける基盤が整いつつあります。例えば、GPUを使ったアニーリングマシン「Fixstars Amplify Annealing Engine(AE)」では、10万ビット超の問題が扱えます。

フィックスターズでは、イジングマシンの本格的な社会普及に向けて「技術的ハードルの緩和」と「組合せ最適化問題の応用アイデア」が欠かせないと考え、ハッカソン開催を企画しました。アプリ開発を容易化・効率化する量子アニーリングクラウドサービスであるFixstars Amplifyを使い、組合せ最適化問題を応用したアプリケーションのアイデアを広く募集することで、イジングマシンの社会応用を加速していきます。

ハッカソン概要

笑いを誘うジョークプログラムから社会課題に挑む意欲作まで、開発するアプリのテーマは問いません。Fixstars Amplifyを使ったプログラムを、個人またはチームで開発して競います。どなたでも参加いただけます。

提出いただいたソースコードとアプリの説明スライドを基に1次選考を行います。通過者による最終プレゼンテーションをオンラインにて実施し、最終審査を経て優れたアプリの開発者を表彰します。

スケジュール

  • ハッカソンの参加登録期限:2月28日まで
  • アプリの開発期間:3月1日~3月31日
  • 1次審査通過者の発表:4月16日
  • 最終プレゼンテーション・表彰:4月24日 14時~17時

参加賞

Fixstars Amplifyオリジナルパーカー

賞金

  • 最優秀賞:40万円
  • 優秀賞:15万円
  • 特別賞:5万円

※賞金総額100万円

審査員

  • 慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科 田中 宗 准教授
  • 九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所 藤澤 克樹 教授
  • 株式会社フィックスターズ 三木 聡 代表取締役社長 CEO
  • 株式会社フィックスターズ 松田 佳希 エグゼクティブエンジニア

開発されたアプリケーション

ハッカソンで開発されたアプリケーションは、米GitHubのソースコード管理サービス「GitHub」を使って提出いただきます。ソースコードはMIT Licenseで無償公開します。

Fixstars Amplifyとは

イジングマシンを使ったアプリケーション開発及びシステム運用を実現するためのクラウドサービスです。研究や開発には無償で使えます。イジングマシンの利用に必要な前処理や後処理といった専門性の高い工程を自動化し、同じプログラムコードを使いながらどのイジングマシンを使うか選べるようにします。ハードウェアの性能を引き出すソフトウェア高速化を得意とするフィックスターズの知見を数多く組み込んでおり、簡単でありながら効率的にマシンを扱えます。新しいイジングマシンの登場や進化にもクラウドが機能を拡張して補い、Amplifyのユーザーが開発したプログラムコードや知見を有効活用しつづけられるサービスとして運営します。

*1 組合せ最適化問題

組合せ最適化問題は、制約条件を満たした変数のうち、評価指標が最も高くなる値の組み合わせを求める問題です。考慮すべき条件や変数が増えるほど組み合わせパターンが急増し、計算が難しくなる特徴があります。実社会で計算ニーズが高く、あらゆるモノ・コトがつながるスマートシティでも、分散型エネルギー源や物流の輸送計画などで活用が期待されています。

*2 量子アニーリング/イジングマシン

イジング模型と呼ばれる数理モデルを使って組合せ最適化問題を解く専用マシンをイジングマシンと呼びます。量子アニーリングもイジング模型を使うため、米D-Wave Systemsによって商用提供されている量子アニーリングマシンもイジングマシンに分類されます。

フィックスターズについて

フィックスターズは、”Speed up your Business” をコーポレートメッセージとして掲げるソフトウェアカンパニーです。マルチコアプロセッサを効率的に利用するためのソフトウェアの並列化および最適化と、省電力かつ高速IOを実現する新メモリ技術を活用したアプリケーションの高速化を通じて、医療、製造、金融、エンターテインメントなど、様々な分野のお客様のビジネスを加速し、グリーンITを実現しています。
https://www.fixstars.com/ja/


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本件に関するお問い合わせ

株式会社フィックスターズ 広報担当